線路沿いから眺めたオリオン座

どうも。色々と思い耽ることが多くなったので、その所感を書こうと思う。

一人暮らしを初めた。親元を離れ生活を始めたことで、自分と向き合うことが増えた。また、ひょんなことから他人と向き合うことが増えた。色々と考えるところがあり、一人暮らしをはじめたことで得たものと失ったものがあったと感じる。

音楽人なら音楽で表現しろと言う話ではあるが...

Intertwined infinite (Intoroduction)

今年度は色々と失敗をした年度だ。年度始め、研究室配属の際にお前ならどこの研究室にでも行けると煽てられ、いい気になった。

自分のやりたい研究をやっている研究室ではなく、一番人気の研究室に行こうとした。もちろんそんなやつの配属希望が通るわけもなく、一番不人気の大外れと言われる研究室に配属された。幸い当時の状況のおかげで研究室に行く頻度は少なかった。

一人の時間が多くなり、改めて自分のやりたいことを再確認した。その上で外部進学を考え、他大学の研究室を見学することにした。自分のやりたい分野の研究をしている人たちを見て憧憬を抱いた。

自分の研究室と似たような環境にいる人とも出会い、色々と話を聞いた。その上で受験したい研究室を決めた。

研究室見学をした際も煽てられた。院試勉強なんて編入試験の延長だと思っていたし、正直チョロいと思っていた。

緊急事態宣言が開け、急に研究が始まった。院試前にも関わらずだ。

そこからはどうでも良くなって、院試勉強なんてせずに楽器を弾き倒す日々が続いた。どうせ受かるだろうという感情もあった。もちろん外部の大学には落ちた。流石に焦りを感じて内部進学に関して真剣に考えるようになった。最初から行こうとしていた内部の研究室を受験した。対策期間は二週間だったが、なんとか第一志望を通すことができた。

天狗になって鼻を折られて、また天狗になって...本当にバカバカしい。

研究室の先輩方は素晴らしい人ではあるが、初対面ではどこか希望を失っているように感じた。現に終わっているようなところなので仕方がないのかもしれないが...

優秀とはなんだろう?

最近優秀だと言われることが増えた。これに関して自分は否定をしていたが、次第にこの言葉に高揚感を抱くようになっていた。

さて、自分は優秀なんだろうか?

世の中には理系と文系という言葉がある。人はこの言葉に誇りやコンプレックスを抱いていることがある。自分はこの区別が嫌いだ。

もしこの区別を当てはめるなら自分はやりたいことがたまたま理系分野にあった文系だ。

文章を読んだり、書いたりするのが好きだから他より理解が早くてここまでやってこれたと思う。あとは手を動かすのが得意な人やフットワークの軽い人が身の周りにいて、そこに憧れて真似をしていた。一貫性を持つことも心がけた。

器用になりたかったんだろうと思う。なりたい自分としての「優秀で真面目でフットワークの軽い自分」を演じるように心がけていた。実際の自分は不器用で容量も悪いし頭も悪い、本当に課題評価だと思う。

このことについて、一人の時間に考えることが多い。一人暮らしによってそれが加速した。

一人暮らしは僕の身の周りの環境がガラッと変えた。自分のペースで色々なことができるようになった点はメリットだ。バーに酒を飲みに行くことを覚えた。同年代の人間やいろんな大人から話を聞いたり、深夜の帰り道で思い耽る時間が今の自分にとって大事なように感じられた。

変わる自分と変わらない自分

僕が話していて楽しいと感じる人間は、奥底に深い・熱い感情を抱えている人間だ。馬鹿みたいなノリの内容が浅い会話も嫌いじゃないが...。

でも、会話している人の奥底が垣間見えた時にその人に魅力を感じる。こういうことを感じて生きているんだ、とその人を知った気になれる。

自分の身の回りにはそういう人たちが多くいた。また、人の一貫した部分を見たいという自分もいる。バーにいる人とは自然とそういう話をしやすい気がした。

それはそうとして、浅はかな感情だがそのバーでバイトをしていた女性を好きになった。もはやどっちが目的でそこに通っているのかわからない。

彼女に惹かれたの理由は上記のものを抱えた人間であることが主であるが、自分が持ってないもの、経験をたくさんしていて、そこに魅力を感じた。自分で説明できる部分以外に自分が現在置かれている環境もあったのかもしれない。

たまたま道端ですれ違った時、森見登美彦氏の小説で、主人公が占い師の老婆に言われた「好機はいつでもあなたの目の前にぶら下がってございます。あなたはその好機を捉えて行動に出なくちゃいけません。」という言葉がある。後期と捉えて声をかけた。その後の活動も相まってそこそこ仲良くなれたとは思う。もしかしたらクソキモオタク大学生の思い上がりかもしれないけど。

急に服装や髪型を気遣い出したし、三年くらい辞めていた筋トレを急に再開した。友人になんか前より明るくなったなとも言われた。

お互い悩みを話せるような関係になった。

人と関係を築くにあたって、特に付き合う付き合わないといった話をするにはお互いにメリットが必要だと思う。

自分が享受するメリットは上記のものによる自分の成長であるが、自分が相手に与えれるものはなんだろうか?

改めて自分の魅力はなんだろうと思考した。人の話を聞くのは得意だと思う、考えるのも得意だと思う、だがそれが何になるんだろう?

自分の立場に立って、自分は相手のどこに魅力を感じるんだろうか?

付き合うことが目的ではなく、付き合った後のことを考えないと勝ち筋は立てれないのではないか?

線路沿いを歩きながらオリオンをなぞる

深夜2時くらいに一緒に線路沿いを歩いたことがあった。大学付近は星がよく見える。オリオン座を見上げた。あのときのことは忘れないと思う、我ながらに大学生をしていた。

焦りとか経験の無さとか、色々と重なって、めちゃめちゃなタイミングで告白をして、やんわりと断られた。以降はたまたま会っても会話できない。

結局自分の気持ちに対して天狗になって、根本から、正面から彼女と向き合うことをしなかったんだろうなと思う。上記のクエスチョンにきちんとした回答も用意せずに、関係性の構築も端折って告白をした。振られた後猛省して、きちんと向き合うことを考えたが、時すでに遅しだ。

彼女に勝手に成長させられたような気がしていたが、簡単に自分の根本は変わっていなかったのかもしれない。

同様に、彼女に対して感じていた問題も、自分と接することで変えられると思っていたが、それも思い上がりだったんだろう。

元の関係に戻りたいと思うがそれも叶わないと思う。やりきれない。

ここで終わるはずもないし、終わらせたくないのでいろいろとなんとかしたい。